不活化ポリオワクチン接種について
平成24年9月1日より不活化ポリオワクチンは定期接種になりました。
対象者
札幌市内にお住まいの生後3か月から90か月(7歳6か月)の乳幼児
→詳しくは札幌市のホームページをご覧ください。
接種回数・スケジュール
初回接種は、生後3か月から20日以上の間隔をあけて3回接種してください。
追加接種は、初回接種後6か月以上あけて1回接種してください。
接種費用
対象者が札幌市の実施医療機関で接種した場合は、無料です。
※接種を希望する場合は、必ず実施医療機関にお問い合わせください。
不活化ポリオワクチン接種実施医療機関名簿
Q&A
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Q
「生ワクチン」と「不活化ワクチン」はどのように違いますか?
A「生ワクチン」は生きたポリオウイルスの毒性を弱めた(弱毒化)ものです。一方、「不活化ワクチン」は、ポリオウイルスを無毒化し免疫を誘導するために必要な成分だけを取り出してつくったものです。そのため、「不活化ワクチン」ではワクチン接種によりポリオが発症することはありません。
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Q
他のワクチンと同時に接種できますか?
A現時点では日本人における不活化ワクチンと、三種混合ワクチン(DPT)やヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの同時接種の実績は限られています。なお、医師が必要と認めた場合には保護者の同意のもとに同時接種することができますので、接種にあたっては、担当医師と相談してください。
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Q
不活化ポリオワクチンの安全性について教えてください。
A不活化ポリオワクチンの主な副反応は、接種部位の赤みや腫れで、そのほか発熱が報告されています。多くの場合、注射部位の赤みや腫れは3~4日で消失し、発熱は1~2日で下がりますが、1週間は副反応の出現に注意しましょう。また、製造工程にウシ由来の成分が使用されています。しかし、海外で接種が開始されてからワクチンが原因で伝達性海綿状脳症にかかったという報告は現在までありません。
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Q
日本ではもうポリオは発生していないのに、ポリオワクチンの接種が必要なのですか?
A日本では、1980(昭和55)年の1例を最後に、現在まで、野生のポリオウイルスによる新たな患者はありません。しかし、海外では依然としてポリオが流行している地域があります。パキスタンやアフガニスタンなどの南西アジア、ナイジェリアなどのアフリカ諸国です。また、これらの国の患者からの感染により、タジキスタン、中国など他の国でも発生したという報告があります。
ポリオウイルスに感染しても、麻痺などの症状が出ない場合が多いので、海外で感染したことに気がつかないまま帰国(あるいは入国)してしまう可能性があります。症状がなくても、感染した人の便にはポリオウイルスが排泄され、感染のもととなる可能性があります。 仮に、ポリオウイルスが日本国内に持ち込まれても、現在では、ほとんどの人が免疫をもっているので、大きな流行になることはないと考えられます。シンガポール、オーストラリアなど、予防接種率が高い国々では、ポリオの流行地からポリオ患者が入国しても、国内でのウイルスの広がりがなかったことが報告されています。しかし、予防接種を受けない人が増え、免疫をもつ人の割合が減ると、持ち込まれたポリオウイルスは免疫のない人からない人へと感染し、ポリオの流行が起こる可能性が増加します。
ワクチンの接種によって引き起こされた副反応により、医療機関での治療が必要になったり、生活に支障が出るような障がいを残すなどの健康被害が生じた場合には、申請することにより補償を受けられる場合があります。詳しくは接種した医療機関にお問い合わせください。